“しぐさ美人”への道
- koukobiyori
- 2016年3月1日
- 読了時間: 4分
美しい和服姿とは、着物をキレイに着られているかだけではありません。流れるようなしぐさが伴ってこそ、和服の似合う人だといえるでしょう。そんな人に憧れて「しぐさ美人メソッド」に参加しました。
流れるようなしぐさを身につける
この講座を見つけたときに、受けてみたいと思ったきっかけが、「呼吸」と「体幹」が大事との解説があったから。「しぐさ美人」というと、姿勢やゆったりとした動き、手の添え方といった外見の所作のようなイメージがあったけれど、どうやら、もっと根本的なことが関係するらしく…。

講師は、大和舞踊スクールを主催する佐竹永光先生。日本舞踊の先生でありながら、テレビや映画、舞台などで若手女優さんの和のしぐさ指導をされていらっしゃるそう。もしかしてけっこう厳しい先生かも? と思ったら、心配ご無用! とにかく気さくな先生です。

今回参加したのは、無料の体験レッスン。私のように着付けは習ったけれどまだ慣れていなくて動きが様にならない人や、それなりに着物には慣れ親しんでいるけどより美しいしぐさを身に着けたい人、いやいや着物は初めて着るんです…という人も、どんな人にも対応してくれる有り難い講座です。1時間30分で「挨拶、立つ座る、歩く」の3つの基本動作を教えてくれます。この3つの動作が、実は着物を着たときに美しい立ち居振る舞いができるかどうかのキーポイントになるそうです。
先生はにこやかに、
「こんなつもりじゃなかった!という方もいらっしゃるくらいきついですよ」。
覚悟を問われ、ややびびりながら(笑)、レッスンがはじまりました。
基本がいちばん肝心!
まずは、基本中の基本「挨拶」から。
和の動作を行ううえで大事なのは、呼吸と体幹。お腹の下あたりにある“丹田”は、武術や合気道、呼吸法では聞いたことがありましたが、「和のしぐさ」にも この丹田が関係してきます。「腹に力を入れる」というのは、実際には「丹田」に氣を入れれば、他の箇所は自然と力が抜けて自然な動きができるんだそうで す。

意識するのは、呼吸。息を吐きながら竹のようにしなやかな動きを取り入れることで、きれいな挨拶ができるようになります。
次は立ち座り。右足を引き、お尻を出っ張らせることなく、垂直の姿勢を保ってゆっくりと座り、そのまま立ち上がる。このなんでもないような動きが実はとってもきつくて、翌日は筋肉痛になってしまったほど(笑)。いかに普段、筋肉を使っていないかがわかりました。

先生によると、
座るときは、「湖に小石を落としてすうっと消えていくイメージ」。
立つときは「一本のけむりが立ち上っていくイメージ」。
立ち座りに必要な筋肉が備わっていない私は、湖面もけむりも乱しまくりでした。
最後は「歩く」という動作。ちょっと歩幅を小さくすればいいのかしら…なんてイメージしていたのだけど、いやいや、歩くのも難しかった!

昔の日本人が行っていた「なんば歩き」や「草履での歩行」は実は大腰筋などの深層筋を鍛え、体の芯をつくる動きだったようですが、現代の私たちはといえば、昔の日本人と比べると、正しい姿勢を維持する筋肉も退化してしまっているようです。
この深層筋はスポーツをしたからといって鍛えられるものではなく、「すり足」がいいそう。すり足がうまくできるようになれば、江戸時代のお姫様のような「お引きずり」でも、なめらかに歩くことができるとか。衣擦れの音を立てながらスルスルと歩く姿、憧れます。

歩いて、座って、挨拶して、立って、また歩く。最後は一連の動きを確認して終了です。
あっという間の1時間30分。想像以上に楽しい講座でした。和服姿に自信をつけたい人には絶対おすすめです。例えば写真を撮る時、姿勢を気にするより、丹田を意識して肩の力を抜いて立った方が、断然キレイに見えます。
冬だというのにうっすらと汗もかいて、終わったあとはコート要らず。ゆっくりとした動作なのに、いい運動になりました。
佐竹先生、ご教示ありがとうございました。
元記事 :和を知るミチシルベ
アップ日:2016年3月1日
